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頭痛

このページを書いた人:院長 西山 淳

  • 日本脳神経外科学会認定 脳神経外科専門医・指導医
  • 日本脳卒中学会認定 脳卒中専門医・指導医
  • 日本がん治療認定機構認定 がん治療認定医
  • 日本認知症学会認定 認知症専門医・指導医
  • 日本神経内視鏡学会認定 技術認定医
  • 日本脳神経外傷学会認定医 神経外傷専門医・指導医・評議員
  • 日本頭痛学会認定 頭痛専門医・指導医・代議員
  • 日本医師会認定 産業医

頭痛は「放置していても大丈夫」という誤解が多い症状ですが、自己判断で対応を遅らせると、生命に関わる病気を見逃す可能性があります。

危険な症状チェックリスト

次のような症状がある場合は、早急に医療機関を受診してください。

  • 突然の激しい頭痛がある。
  • 頭痛に加え、手足のしびれや意識の混濁がある。
  • 怪我の後に続く頭痛がある。
  • 頭痛が発熱や首の硬直を伴う。
  • 市販薬で改善しない頭痛が1週間以上続く。
  • 視覚や聴覚の異常、吐き気を伴う頭痛がある。
  • 頭痛とともに物忘れや行動の変化がある。

これらの症状は重大な病気の可能性を示唆するサインです。

頭痛の種類

頭痛が起きたときに最も重要なことは、次性頭痛と二次性頭痛を見分けることです。

放置せず、専門医を受診して命に関わる頭痛ではないかを診断してもらいましょう。

一次性頭痛

一次性頭痛とは、頭痛そのものが主な症状であり、脳卒中や脳腫瘍や外傷など検査をして目で見てわかるような頭痛をもたらす原因疾患がない頭痛を指します。

主に以下の3種類があります。

片頭痛

頭の片側または両側にズキズキとした痛みがあり、吐き気や光・音への敏感さを伴うことがあります。

女性に多く、ホルモンの変動が関与することが知られています。

天候やストレス環境の変化がきっかけで頭痛発作が出ることもあります。

体動で増悪するため、横になりたくなる頭痛です。

片頭痛についてはこちらから

緊張型頭痛

頭全体を締め付けられるような鈍い痛みが特徴です。

ストレスや長時間のデスクワーク、筋肉の緊張が原因となることが多いです。

体動で増悪しない頭痛です。

群発頭痛

目の奥に非常に激しい痛みが現れる頭痛で、片側のみ症状が出るのが特徴です。

涙や鼻水、発汗などの自律神経症状を伴い、夜間に発作的に起こることが多いです。

痛くてじっとしていられない頭痛です。

 

二次性頭痛

二次性頭痛とは、脳や頸部および体の異常が原因となり、頭痛として現れる症状のことです。

一次性頭痛とは異なり、頭痛自体は他の疾患や外傷の結果として起こります。

そのため、単なる痛み止めや休息では解決せず、根本的な原因を特定し治療する必要があります。

くも膜下出血
症状

突然の激しい頭痛(バットで殴られたような、雷で撃たれたような痛みと表現されることが多い)、吐き気、嘔吐、意識障害を呈します。

原因

脳の動脈瘤が破裂し、くも膜下(脳の表面でくも膜の下の脳表)に出血が起こります。

放置の危険性

治療が遅れると、破裂動脈瘤の再破裂や頭蓋内圧亢進により脳に不可逆的な損傷を与える可能性が高く、最悪の場合、死に至ります。

激しい頭痛を感じた場合はすぐに救急車を呼び、専門医の診察を受けてください。

脳出血・脳梗塞(脳卒中)
症状

頭痛、意識の混濁、片側の手足の麻痺、呂律が回らない、視覚異常。

原因

脳内での出血や血流の遮断が原因で、脳細胞が損傷を受けます。

放置の危険性

治療が遅れると、脳のダメージが拡大し、麻痺や言語障害などの後遺症が残る可能性が高くなります。

特に「顔がゆがむ」「片側の手足が動かない」「ろれつが回らない」といった症状を伴う場合は即受診が必要です。

髄膜炎(ずいまくえん)
症状

発熱、頭痛、首の硬直、吐き気、意識障害を伴います。

原因

細菌やウイルスが原因で、脳や脊髄を覆う膜(髄膜)に炎症が生じます。

放置の危険性

重症化すると脳に後遺症が残るだけでなく、生命に関わる場合があります。

頭痛が発熱や首の硬直を伴う場合はすぐに医療機関を受診してください。

慢性硬膜下血腫
症状

頭痛、物忘れ、会話の反応速度の低下、下肢の軽度の麻痺に伴うふらつき、意識障害。

頭部を打った数週間後から症状が現れることがあります。

原因

頭部打撲後、硬膜と脳の間に血液がたまり、脳を圧迫します。

放置の危険性

放置すると脳が徐々に圧迫され、深刻な状態に至る可能性があります。

特に高齢者では軽い頭部打撲が原因になることが多く、自覚症状が遅れて現れるため、気づかないうちに進行していることがあります。

放置すれば命に関わる可能性もあるため、症状が軽微であっても早めに医療機関でCTやMRI検査を受けることが重要です。

脳腫瘍
症状

朝に強い頭痛、吐き気、視覚異常、けいれん。

原因

腫瘍が脳を圧迫することで、頭痛や神経症状が現れる。

放置の危険性

腫瘍の進行に伴い、脳機能が低下し、生活に支障をきたします。

症状に気づいた段階で早めに検査を受けることで、手術や放射線治療など適切な対策が取れます。

高血圧性脳症
症状

激しい頭痛、めまい、耳鳴り、視覚障害、吐き気、ふらつきが生じることがあります。

原因

極端な血圧上昇によって脳がむくみ、頭痛や神経症状が発生します。

放置の危険性

放置すると脳出血や脳卒中を引き起こす可能性があります。

血圧を適切に管理し、症状が出たら早急に治療を受けることが必要です。

 

診断と治療

診断方法

  • 問診:症状の詳細や生活習慣を確認します。
  • 神経学的検査:神経の異常をチェックします。
  • 画像検査:CTやMRIを用いて脳の状態を詳細に確認します。

治療方法

  • 一次性頭痛:鎮痛薬や予防薬、ストレス管理など。
  • 二次性頭痛:根本的な原因の治療(手術や感染症治療など)。

当院の外来診療について

CT検査について

 

頭痛予防と生活習慣

日常生活での適切なケアが頭痛予防に役立ちます。

  • 十分な睡眠:睡眠不足は頭痛の引き金となります。
  • ストレスの管理:リラクゼーションや運動を取り入れましょう。
  • 姿勢を正す:長時間のデスクワークやスマホ使用に注意します。
  • 水分補給:脱水症状を防ぐために適切な水分を摂取します。

 

子供と高齢者の頭痛

子供の頭痛

子供は頭痛の原因を言葉で伝えられないことが多いため、周囲の観察が重要です。

多く見られる症状

片頭痛:遺伝的な要因がかかわることもあり、幼少期~10代にも発症します。

感染症による頭痛:発熱や体調不良、場合によってはてんかん発作(けいれんや意識障害など)を伴います。

高齢者の頭痛

高齢者は慢性硬膜下血腫や高血圧性頭痛が多く見られます。

注意点
  • 軽い頭痛でも放置しない。
  • 頭痛とともに麻痺や認知症のような症状が現れた場合は早期受診を。

画像引用元

日経メディカル電子版:2018.11.2 『主訴<頭痛>で決して見逃してはいけない疾患』より

まとめ

頭痛は日常的な症状である一方で、重大な病気のサインである可能性もあります。

特に危険な症状が見られる場合は、早急に専門医を受診することが重要です。

当院では月曜午後・土曜日に外来診療(※今後拡大予定)を行っております。

予約はもちろんご予約なしでの飛び込み受診も対応しております。

 

木日祝の休診日以外は電話がつながりますので、医療機関の受診に悩む場合にはクリニックまでお電話にて症状についてご相談いただいてもかまいません。

 

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